ネットワークで送られてきた音に、
ひたすら耳を澄ませる。
大きな音で聴き、
そのあとは小さな音で確かめてみる。
以前にもブログでその作業のことを少し書いた。
幾度と行き来したやり取り、
いよいよきっとこれがラスト。
ここ数ヶ月はずっとこればかりだった。
本当に大変だった。
毎回必ず、自分を疑う時間がやって来る。
正しいのかどうかがわからなくなる。
基本的には自分で見たもの聞いたもの、
感じたことは絶対に信じるのだけれど、
その五感が鈍ってしまうというか逆だ。
耳を敏感にさせすぎてしまって、
だから、パソコン、デッキ、イヤホン、
それぞれで聞くだけでも変わってしまう。
オーディオファイルの形式を変えるだけでも変わる。
イヤホンが変われば、また変わる。
つまり、確認すればすれほどに、
気になるところが倍々に増えて行く。
何度、諦めようと思ったか。
西川氏も同じ作業をしていて、
こんな風にメモが届くわけです。
それをきちんとまとめるわけです。
最後にまとめた紙を眺めて、
「もう悔いは無い」
自分にそう強く言い聞かせて、
エンジニア樫村さんに送った。
10日にスタジオにお伺いする。
「最終調整は現地で」
その言葉をしっかりと書き添えて。