「今、何時だろう?」
時計を見たら文字が光の反射で見えにくい。
よく見てみたら気が付いた。
なんと、傷が!!
いつ何処で傷がついたのか、
ちっともわからない。
さっき気が付いたから、
今日どこかでやっちゃったかな。
「あれ、最後に見たのっていつだっけ?」
なんてこと考えてみても、
ちっとも思い出せなくて。
時計って時間を知りたいときに見るわけで、
でも気付けば色々な連絡があったりで、
スマホをチェックしなければならないわけで、
自然とそこで時間を知ることも出来るし、
移動中だって乗り換えアプリのお世話になってるから、
もう、それで時間を見るクセがついちゃっている。
知りたいと思っていなくても、
時間が目に飛び込んでくるわけで。
自分では、
電話にも気付かないし、
他の人に比べるときっと、
スマホを見ない方なのだと思ってる。
思っているけど、それでもだ。
この腕時計。
確実に見てるのは、ライブの時。
ライブの前後はスマホを見ていない。
時間は腕時計に教えてもらってる。
今回、この文字盤の傷に気が付いてから、
妙にこの時計が愛おしくなってしまって、
「なんでもっとちゃんと見てなかったんだー」
なんてちょっと後悔。
自分にとって一番大事と言っても過言ではない、
ライブを見守るパートナーであるのに。
で、あるのにも関わらず。
いつ傷が付いてしまったのか、
最後に見たのすら思い出せないわけで、
自分の薄情さに少しガッカリだ。
時間を知る術は何処にでもある。
でも何に教えてもらうのか。
時間を知るという目的が達成されるのなら、
きっと何でもいいのだろうと思うけれど、
寝る時とシャワーの時以外はずっと着けてる。
もう何年も前から、
私の色々な時期を一緒に過ごして来た。
笑顔も涙も、悲しい時も苦しい時も嬉しい時もずっと。
一番長く私の側にいるんだから、
もう少し時計を大事にしようと思った。
時間と同じくらいに大事にしよう。
年々時間が早くなり、
今は6分も先行ってるせっかちさんです。
(そろそろちゃんと合わせるかな。)