ヒストリー 第4章:仲間たち

8月24日にどういう形でやるのか、すごくすごく迷っていた。

「再開から1年記念でライブをしようか」
その話は、2月に新宿Marbleの店長鈴木さんが提案してくれていた。
4月頃から具体的に予定を調整し始め5月にはもう日程も決定していた。

名前を変えようか・・・という話は、
実は今年に入った頃から考えていた。
そのタイミングときっかけをずっと探していた。

1番始めに考えたのは、
“4月の新年度をきっかけにしようかな?”
でもそのタイミングを逃してしまった。
色々と準備が間に合わなかったし、
何よりも、新しい名前が決まっていなかった。

そんな時にアルカラの下上貴弘くんから連絡が来る。
神戸で開催されるアルカラ主催のイベント、
ネコフェスへの出演の連絡だった。
その時に彼から出た話は、
「自分にベースを弾かせて」という話だった。
「このタイミングで!」驚いたけれど、戸惑いは無かった。
前から「ベースを弾いてみたい」という話は聞いていたからだ。

その時の事をブログに綴ってくれている。
国吉亜耶子and西川真吾Duo についてby 下上貴弘(2016/5/22)
これには本当に感動したし、この記事は永久に保存したいと思った。

下上くんとの出会いは2008年だった。
ネコフェスのための練習、たくさん重ねた。
終わりはやって来ない。
やればやるほどに、欲が出てきた。
だからこそ、面白いものができる予感があったし、
だからこそ、神戸のネコフェスだけでなく、
8月24日に東京のみんなにも聴かせたいと思った。

A01_0962

Photo by AZUMA Tatsuya

ネコフェスが終わり、8月24日に向けてのリハが始まる。
今回、誰と一緒にやろうか。
西川と相談して決めた「ギターを入れよう」。

誰がいるだろう。。
そう考えた時にまず思いついたのは星くんだった。
星くんはちょうど少し前に、
彼の活動『僕とモンスター』を活動休止していた。
私は、彼はきっとギターを弾きたいんじゃないか、
そう思ったし、弾いていて欲しいと思った。
私はギターのことは詳しくないけれど、
彼のエフェクターの使い方だったり、
ギターで作る世界観はとても好みだったし、
私の作る楽曲ともきっと合うだろうと思っていた。
「どうだろうか」そう西川と話をして彼らのPVを見ていた翌日。
その翌日のライブに、たまたま星くんが来ていた。
「これは、まさに”この”タイミング!」
これは、星くんに絶対に声をかけるべきだ、そう思った。

もう1人のギタリスト。
実は誰にしようか相当、悩んだ。
星くんとはタイプの違うギタリスト。。。
思いついた時「居た!居たじゃないか!」
これは私にしか思い付かない!それが学ちゃんだった。
色々と忙しい学ちゃんにメールをした。
「お願いしたいことがある。」そう言って予定だけ告げた。
ギターを弾いてなんてことは書かずに。
そしたら「あやこちゃんのお願いなら予定空けるよ!」
内容は電話で話したいと、そう言って電話した際に、
「ギター弾かない?」と告げると、「ええ〜!?」
まさか、そんなお願いとは思わなかっただろう。
「大丈夫、ジャラーンって弾いてくれたらいいから」
「テクニックとか、求めてないから!ギター持ってステージに立っててくれたいいから」

IMG_1313

(奇跡的に私以外の全員が写っている。※星くんのみ×2)

そこからスケジュールを合わせて、スタジオに入る。
全員揃って入るのは、簡単では無かった。
下上くんが来れない日もあったし、
学ちゃんは夜のスタジオはなかなか参加出来なかった。
星くんは、ほぼ皆勤賞だ。(1日だけ途中で抜けた)

スタジオで録った音をみんなで共有し、
それを聞いて、次のスタジオまでにそれぞれが考えて来る。
それの繰り返しの日々だった。

基本的にはそれぞれが考えてきてくれた演奏で完成した。
(欲を言えば完成ではなく、まだまだ追求したい)
「ああして、こうして」というこちら側の要望にも、
一生懸命考え応えてくれたことには本当に感謝だ。

IMG_1320

(学ちゃん、ごめん!この日、学ちゃんが帰った後、ケーキ食べた!)

彼らを知っている人ならわかると思う。
そうでなくても、ライブを見てくれたらわかったはず。
お願いした決定打はその”お人柄”。

終わった今だから、の話だが、
他のミュージシャンにも声をかけさせていただいた。
その中には断られてしまったものもあったし、
なかなかうまくいかずに今回は断念したこともあった。

私は自分の直感と感覚を信じている。
声をかけた全員に何かを感じていた。
結果、今回一緒にステージに立てなかった人も居るけれど、
きっとまた、
“いつか”の機会がやってくるんじゃないかと思っている。

IMG_1255

「こうやって見ると、どんな音を出す人達か、全く想像つかないよね。」

「なんか、勢いだけで弾きそうな2人の前に譜面台がある」

そう言って、下上くんと笑った。
本番ではみんな譜面を見なかった。
楽曲を覚えていた。
サポートという域を超えていた。

私だったら出来るだろうか。考えた。
正直、そんな自信はない。

彼らのことは、同志であり大切なメンバーと思っている。
彼らに最大の敬意を。
彼ら無しでは、イベントの成功は無かった。

西川と常々、話していたことがある。

「2人だけがいい」そんな意見が出ることもわかっていた。

僕らの特徴のひとつとして、
“2人だけでここまで”という部分、
そこが取り柄だったところもある。
今回は僕らが決めたことで、
僕らがやりたいことで、
そこにみんなを巻き込んだだけだ。
彼らは何も悪くない。
精一杯やれることをやってくれているだけ、
ただ、みんなで全力を注いで来た。

そこにはもう、何の迷いも無かった。

 

本番のステージに立つ前に私は、彼らに言った。

「守るからね」「大丈夫」そう言ってハグをした。

 

ギター・佐藤 学(おいおい教バンド、ロックンロールサービス)
ギター・星 直旗(僕とモンスター)
ベース・下上 貴弘(アルカラ)

IMG_1349

3人のことは、一生の仲間だと思っている。

 

本当にありがとう。

 

コメントを残す