整列。
整うということ。
まとまるということ。
準備が調う。
どちらの「ととのう」も似ているようでちょっと違う。
でもすごく密接しているな、と感じる。
先日のこと。
テニス全豪オープン
大坂なおみ選手と
チェコのペトラ・グビドバ選手の決勝を見ていて、
「あ、これは絶対に次のサーブで決めるな。」
最後の瞬間、それがわかった。
それは大坂なおみさんの表情だった。
彼女の全てが調い、整った。
とても良い試合だった。
胸が熱くなって涙が出た。
対戦相手のクビトバ選手は、
2016年に自宅で強盗の襲撃に遭い、
利き手の左手に重傷を負うという逆境からの復活。
危機を乗り越え決勝の舞台に立った彼女。
スピーチも感動的だった。
大坂選手は何度も優勝が近付きながら、
なかなか思うように簡単にはいかない、
自身への苛立ちや葛藤を覗かせていた。
都度、常に自分自身と向き合いながら、
世界ランキング1位を手にした彼女。
どちらが優勝していても、
チャンピオンに相応しい試合だった。
真っ直ぐ挑むおふたりの姿は、
本当に輝いていて
本当に本当に美しかった。
本当の美しさ。
女性として。
人として。