ライブハウスという場所で

そういえばの話。

先日友人が来た際に、
東京駅の新幹線のホームまでお見送りに行ったのだけど、
新幹線、お客さんが少なくて本当にガラガラだった。

乗り込んだ際には一車両の中に彼女だけで
「何か、逆にめちゃくちゃ怖いんだけど」
そう言っていたが、
発車ギリギリの頃にご夫婦が乗り込んで来てホッとしていた。

新型コロナウイルスの影響だろうな。
友人も職場の人に新幹線で東京に行くと言ったら
「え・・この時期に・・」
みたいな顔をされたと言っていた。

どの局のニュースもこの話題ばかり。

普段、報道番組から聞き慣れない
「ライブハウス」という、
私にとって馴染み深いワードが流れる。
とても不思議な感じがする。

ライブハウスのお客さんから
各地方へと広がって行く感染拡大の報道。
これによりTwitterを含めるSNSでは、
もちろん全員では無いが、
ライブハウス関係者(出演者お客さん含め)
「ライブハウスを悪く言っている」
というような風潮が溢れているが、
私自身はどうしてもそのようには思えずにいる。

バトルモードはちょっと違うかな、と。

私自身、ライブハウスを拠点に活動していて、
大好きな場所であることは間違いないし、
出会いや想いをいただいたという
掛け替えの無い思い入れもたくさんある。

しかし報道されている内容は事実であるわけで、
演奏する方も観に行くお客さんの方も、
ライブハウスという場所へ行くことのリスクは
きちんと知っておいた方がいい、
何より知っておくべきだと思うし、
その上で自分自身がどうするか決めるべきだ。

体調が優れない場合は、
どんなに出演したいライブであっても、
どんなに行きたいライブであっても、
やっぱり無理してはいけないのだろうし、
また、高齢のご家族と一緒に住んでいたり、
職場で触れ合う機会が多い方もいるだろう。

自分が感染することの怖さもあるが、
もしかすると症状が出ていないだけで、
保菌者である可能性もあるわけだ。
それぞれの事情や考え方がある。

だからどうすることが一番いいのかは、
全てが正解なのだと思う。

報道の仕方を見ていて、
悪意と感じたことは一度も無い。

実際にライブハウスに足を運んでいてわかること。
音漏れ防止のためにも換気は十分とは言えない場所だ。
それだけのリスクはやはりあると感じる。

その一方で、
ライブハウスという場所が、
追い込まれている事実もある。

相次ぐイベントのキャンセルや、
開催される日程であっても、
お客さんが集まりにくいという事実もある。

こういう時に一体何が出来るのだろう。
こういう時だからこそ出来ることって何だろう。

私たちは3月4日のライブをきっかけに、
ライブ活動を休止し制作活動に入ることが決まっていた。

だから開催するのか延期や中止になるのか、
開催されるとして出演するか否か、
バンドマンたちが抱える悩みを
共有出来ないもどかしさがある。

おそらくの話になってしまうが、
私たちはやると決まれば出演するのだろうけれど。

もちろん体調が良ければ、というのが前提の話。

コメントを残す